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衛生士ブログ-DH宮本


2019.03.20

こんにちは!歯科衛生士の宮本です。

今回は舌がんについてお話したいと思います。
舌がんは、がん患者の中で占める割合は全体の2%程ですが、口腔がんにかかる人は、日本で年間7000人と増加傾向です。現在は子宮頸がんの患者数を上回っています。
この数は、30年前と比べると、約3倍に増加していて、今後も更に今の1.5倍以上の人がこの病気にかかるとされています。

舌がんと白板症

白板症(口の粘膜が硬くなり、その部分が濃い白いまだら模様になる病気)はがんに移行する可能性のある、前がん病変(がんになる一歩手前の状態)です。
●舌がん……口腔がんの半数以上を占めるがんです。患部の色調は赤と白が混在しており、アフタ性口内炎と似ている。主に舌の縁に現れ、初期は痛みがないため見過ごされやすい。早期に治療すれば、90%が治るといわれています。

●白板症……がん化する可能性が高い、「前がん病変」という状態です。口内の粘膜が白く変化してただれを伴うこともあり、カンジダ性口内炎に似ている。口内全体のあらゆる部位にできるが、特に舌の縁に現れた場合は舌がんに移行するリスクが高いため、注意が必要です。

舌がんや白板症は口内炎とは異なり、自然に治ることはなく徐々に大きくなることもあります。また口内炎が度々でき、粘膜の組織の損傷と修復が繰り返されると、その部位ががん化することもあります。1ヶ月以上経っても治らない、大きくなる、再発を繰り返す、といった場合は、口腔外科などを受診し、原因を確かめましょう。

舌がんの6つの症状

初期の舌がんは、大きな症状の変化はありません。主な舌がんの症状を知って、お口の中の小さな異変をいち早く察知しましょう。
1、発生部位は舌の両側部が約9割で、残りは舌の表面や舌の裏、舌の先端部分に発生する。

2、初期の舌がんではあまり自覚症状はなく、舌の表面がザラザラしたり、白い斑点のようなものができる場合がある。

3、初期ではあまり痛みはなく、病状が進行すると、徐々に舌の特定の部分が痛み出したり、食べ物がしみたりする。

4、治りにくく、粘膜のただれや潰瘍が舌にでき、出血や口臭を伴うこともある。

5、進行すると、ザクロのような潰瘍となって、周辺にしこりができるようになる。

6、腫瘍部分が広がると、耳が痛くなる。話しづらくなり、食べ物を飲み込むのに時間がかかるようになる。

舌がんの原因

・舌がんの原因の1つ目の原因は、たばこ、アルコール、香辛料などの刺激物によると、言われています。
舌がんの発生率が第一位のインドや、東南アジアでは、香辛料を日々の嗜好品として摂取していたり、強い酒を飲む習慣や、かみタバコを好んでいたりとの共通点があり、舌がんとの深い関わりが見えてきます。
たばこやお酒の量が増えるほど、危険度は高くなります。たばこを吸わず、お酒を飲まない人対して、15倍も口腔がんになりやすいという、調査結果があります。

・舌がんの原因の2つ目は合わない入れ歯や被せもの、歯並びが悪いなどが原因で、いつも決まった場所が舌にあたり、長い間刺激を与え続けることで、がんの発生を促進する可能性があります。実際にそれらが舌にあたっている部分の周辺に、舌がんが発生している例があります。また、虫歯や歯周病など、口腔内を不潔にしていることが原因とも言われています。

舌がんは早期で発見すれば、比較的治りやすく、80%~90%が完治し、舌も温存することができます。内臓のがんと違って、自分の目で見て確かめられる場所でもあるため、自己チェックで小さな異変にも気づくことができます。粘膜の色や、指で触った感触、できものがないかなど、細かくチェックしていきましょう!